経営環境調査は、変化する市場環境の中で、いかに自社の強みを生かしていけるか、を分析するための基礎となるものである。
大きく、企業理念の確認、ビジョンの確認、外部環境の調査、内部環境の調査に分かれる。

1.企業理念の確認

「企業理念」とは、どのようなポリシーを持ち、どのような価値観を重視し、経営を進めていくのか、と言う根幹になるものである。
そもそも会社を設立した目的とは何なのか。会社をどうしたいのか。
具体的には、お金を儲けたいのか、自己実現を果たしたいのか、社会的に認められたいのか、等々、様々なものが考えられる。
企業理念は、創業時にしっかりと固め、簡単に変えるべきではない。あるいは、存在しないのであれば、きちんと作っておくべきものである。
「明文化」して、壁にでも貼って置こう。そして、会社の隅々にまで浸透させる。
中小企業には、「明文化」された企業理念をもたない、こと例も多い。ないのなら、きちんと作っておくこと。
「企業理念」が存在して、初めて、市場の立ち位置が決まり、社員を教育することができる。

2.ビジョンの確認

「企業理念」は簡単に変えるべきものではないが、「ビジョン」は環境変化に対応して、見直していくべきものである。
限られた経営資源をいかに有効に使うか。伸ばすべき分野はどこか。撤退・縮小すべき分野はないか。
通常、5年程度の中長期的視野で、作っていく。
5年先に会社がどうなっていたいのか、そんな希望、思いを込めて作成する。多少、チャレンジングなものの方が良い。
「この地域で一番の店になる」「世界で一つしかない技術を持つ」「売上を3倍にする」などの思いをビジョンにまとめる。
現状をAs-Is(現在の状況)とすれば、ビジョンはTo-Be(ありたい姿)である。
わかりやすいキャッチコピーにして、これも壁等に掲げ、社員に浸透させる。名刺などに刷って、社外の関係者にPRしても良い。

3.外部環境調査
環境調査をする場合、まず、外部環境から調査する。外部環境の変化にどう対応して生き残ってくかが、経営の真髄であるからだ。
具体的には以下のような例がある。

外部環境のマクロ分析(PEST)
大きなくくりでは、PSET分析がある。これは、企業単体ではどうすることもできない大きな環境変化である。
●政治的環境(Political):法規制(顧客情報保護法等)、政治方針(政権交替等)など
●経済的環境(Economic):景気動向、株価動向、為替動向(円高等)など
●社会的環境(Sociological):人口動態(少子高齢化等)、社会動向など
●技術的環境(Technological):新技術(クラウド、スマホ、電気自動車など)

次に業界構造の変化
●業界内の競争:競争相手の変化、新たな競争相手の出現など
●仕入先:仕入先との取引条件や、新たな仕入先の出現など
●取引先(お客様):提供価格の変化、お客様の増減、売れ筋の変化など
●新規参入:業界内への新たな参入、異業種、異業態の競争相手の出現など
●代替品:取り扱い商品を代替する商品、サービスの登場など

4.内部環境調査

意外と会社内部のことを客観的に把握できていない例が多い。どうしても主観が入ってしまうので、できれば、第三者に見てもらったり、定量データにもとづいた客観的な調査とするべきである。
具体的には、以下のような例がある。
●共通の価値観:企業理念に近い。「顧客第一」とか「利益第一」など
●経営スタイル:「事なかれ主義」とか「積極拡大路線」など
●人材:優秀な技術者、営業担当者など
●スキル:保有特許、資格保有者数など
●戦略:中長期計画など
●組織:組織図・人員構成。ピラミッド型、マトリクス型、支店・営業所、工場配置など
●仕組み:業績評価精度など

他には以下のものも内部環境として把握したい。
●自社の強み:研究開発・製造・物流・マーケティング・営業などを競合と比較してどこに強みがあるか
●模倣困難性:競合に模倣されないものはあるか
●財務(財務のページに記述)


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