さて、いざ、起業しようと思っても、何で起業して良いのか、よくわからない場合も多いです。
私は、自分が一番好きなこと、自分が一番得意なこと、ある程度儲かること、の3つが揃っているものがあれば、迷うことなく、そのテーマで起業すべきと考えています。
しかし、この3つが揃う人は幸運で、多くの人は、揃っていません。では、3つの中で優先順位をつけるとすると、好きなこと、得意なこと、儲かることの順番に考えるのが良いでしょう。
好きなことを仕事にできれば、熱中して頑張れるし、少々の困難も乗り越えていけるものです。起業に困難は付きものですから、これは大きいです。好きなことをするだけで、ある程度の収入が得られるなら、迷わず、これを起業テーマにすべきです。
しかし、好きなことが収入につながらないこともあります。その場合の次の選択肢として、得意なことが挙げられます。何も得意なことはないよ、と言う方もおられるかも知れませんが、そんなことはありません。過去を振り返って、人から褒められたり、賞をもらったりしたことはありませんか。あるいは、長い間、取り組んできて、手になじんだ仕事はありませんか。自分では当たり前と思っていても他の人から見れば、当たり前でないことも多いのです。
3つ目は、儲かることです。でも、これを最初に考えてしまうと、自分の好きでも、得意でもないことに手を出してしまうことがあります。いくら儲かることとは言え、自分もそれで儲かるかどうかは、かなりリスクが高いものになります。また、儲けを考えるあまり、反社会的な行為や、公序良俗に反する分野に手を染めてしまうことにもなりかねません。
いずれにせよ、起業テーマを決めるのは、慎重に考えた方が良いです。そのためには、自分自身の過去の志向や経験を棚卸して、30~100くらい、思いつくまま、書き出してみるのが有効です。そのリストを良く見てみると、起業テーマが埋まっていることが多いのです。
また、最初から1つに絞る必要もありません。複数の起業テーマをリストアップしたら、簡単に、業界を調べてみたり、人に聞いてみたりして、優先順位をつけてみると良いでしょう。
優先順位に従って、小さな動きを始めてみましょう。うまく行きそうであればそれを伸ばして行けば良いし、これはきついと思ったら、次のテーマに移行する感じです。それでも、ネタがなくなってきたら、また、自分の棚卸しリストに戻れば良いのです。
テーマにこだわるあまり、一気に深みにはまってしまうと、なかなか抜け出せません。傷の浅い内であれば、いつでも、やり直せます。そんなことを繰り返している内、きっと、自分に最も適した起業テーマが見つかってきますよ。